SOLUTION事業内容
放電プラズマ焼結(SPS)事業は、
2024年3月31日をもって終了いたします。
SPS装置の様々な特徴を生かした焼結を承ります。試作から準量産の焼結、さらには製品形状への加工までお客様のニーズにお応え致します。
※放電プラズマ焼結は英語表記Spark Plasma Sinteringを略して「SPS」と呼ばれ、パルス通電加圧焼結とも呼ばれます。
研究開発から手のひらサイズの製品試作をメインとした中型SPS装置を1台と大型の製品試作や中、少量生産も可能な大型SPS装置を2台所有しています。
直径20mmから最大308mmまでの焼結体の製作が可能です。
焼結体のサイズ(外径、厚み)は焼結型容積・材質、材料粉末、保温方法等により制限があります。
詳細は個別にお問い合わせください。
中型SPS装置 | 大型SPS装置 | ||
最大加圧力 | 200kN(20.4tonf) | 3,000kN(306tonf) | |
最高使用温度 | 2,500℃※1 | ||
焼結使用雰囲気 | 真空(真空度:数Pa)・不活性ガス・大気 | ||
焼結体外径※1 | φ20~φ70mm | φ70~φ200mm | φ70~φ308mm |
焼結体厚み※2 | ~60mm | ~90mm |
※1 焼結型容積・材質、材料粉末、保温方法、冷却水温度、保持時間により制限があります。
※2 数値は装置能力での最大厚みであり、使用する焼結型のサイズ・材質、加圧力により制限があります。
下表の通り、ほぼすべての金属をはじめ、セラミックス系、サーメット系、金属間化合物系など様々な材料の焼結が可能です。
お客様が独自で配合された材料もご依頼頂ければ対応いたします。
分類 | 対象材料の代表例 | |
---|---|---|
金属系 | Fe, Cu, Al, Au, Ag, Ni, Cr, Mo, Sn, Ti, W, Be ※ほとんどの金属が焼結可能 |
|
セラミックス系 | 酸化物 | Al2O3, ZrO2, MgO, SiO2, HfO2, ムライト |
炭化物 | SiC, B4C, TaC, TiC, WC, ZrC, VC | |
窒化物 | Si3N4, TaN, TiN, AlN, ZrN, VN | |
硼化物 | TiB2, HfB2, LaB6, ZrB2, VB2 | |
フッ化物 | LiF, CaF2, MgF2 | |
サーメット系 | Si3N4, + Ni, Al2O3 + Ni, ZrO2 + Ni Al2O3 + TiC, SUS + ZrO2, Al2O3 + SUS SUS + WC/Co, BN + Fe, WC + Co + Fe |
|
金属間化合物系 | TiAl, MoSi2, Si3Zr5, NiAl NbCo, NbAl, LaBaCuSO4, Sm2Co17 |
下表はSPSと同じく固体圧縮焼結であるホットプレスの特徴を比較したものです。
焼結時間 (加熱・冷却速度) |
粒成長抑制効果 | 温度傾斜焼結 | 対象材料 | 生産性(量産性) | |
---|---|---|---|---|---|
SPS |
◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △ |
短い (局所加熱のため 熱容量が小さい) |
焼結時間が 短いため可能 |
可能 (異種材の 同時焼結が可能) |
非常に幅広い材料の 焼結が可能 |
多数個処理も可能だが、 HPには劣る |
|
ホットプレス (HP) |
△ | × | × | △ | ○ |
長い (炉全体を加熱するため 熱容量が大きい) |
焼結時間が 長いため不可能 |
不可能 | SPSに比べ限定的 | 多数個処理に有利 |
【焼結時間(加熱・冷却速度)、粒成長抑制効果】
炉内雰囲気を加熱するホットプレスに対して、SPSは焼結型自体を発熱させるため、急速昇温、急速冷却が可能で焼結にかかる時間を大幅に短くできます。そのため、SPSは特に小型・小ロットで短納期での試作焼結を得意としています。また、1バッチ当たりの焼結時間が短いため、1日で複数の焼結条件を試すことも可能です。
焼結時間が短いことによるメリットとして、粒成長を抑制した緻密化が可能なこともSPSの特徴です。
【温度傾斜焼結】
SPS独自の技術として温度傾斜焼結があります。
これは、焼結型やスペーサの組合せを工夫することで一つの焼結部材内で温度のグラデーションを発生させることができ、各材料の最適焼結温度を作ることで異種材料の同時焼結などが可能となります。
【対象材料】
SPSはAl、Ti系のような粉末表面に強固な酸化被膜を形成するような材料でも容易に焼結ができ、ほぼ全ての金属をはじめ、セラミックス系、サーメット系など、さまざまな材料を対象としております。
【生産性(量産性)】
生産性についてはSPSは構造上限りがあるため1バッチ当たりの処理数に制約があり、量産性ではホットプレスが有利となりますが、焼結時間が短いため、バッチ数を増やすことでカバーできます。
弊社ではこれらのSPSのメリットを活かして焼結を行っております。
リピート品でしたら最短3日で出荷することも可能ですし、1個の試作から対応致します。
SPSとは、型に充填した材料を機械的圧力とパルス通電加熱により焼結する方法です。一般的な焼結に用いられる熱的および機械的エネルギーに加えて、パルス通電による電磁的エネルギーや被加工物の自己発熱及び粒子間に発生する放電プラズマエネルギーなどを複合的に焼結の駆動力としています。そのため、粉末や固体を含む様々な材料の焼結、接合などを可能にする次世代型の材料合成加工法です。
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